Column

2014.07.24 Thu

コメンタリー:3. Two Friends

例えばひとつ自分のやりたい要素があったとしてその要素だけで一曲を作ってしまうのでは、今までその要素に対して積み重ねられてきたことにわざわざ自分が何かを加える意味がないし、第一自分が納得できない。そんなわけで、自分が何かを作るということは必ず何かと何かをミックスすることになる。
この曲はそんなミックスの分かりやすい例だと思う。意外にも自分では前半のメロディはアフリカンジャズだと思っている。そしてダンスホールレゲエ、Dizzy Gillespie. バニー・ウォレル… そもそも美空ひばりの「ロカビリー剣法」とか Honest Jons のコンピに出てくる Rock N Roll Calypso のようなものが好きというのもある。
ただ勘どころは「何を」ミックスするかではなく「どんな気持ちで」ミックスするかだと思う。それがないとただのマシャップだからね。僕のイメージは「良い」友だちと「悪い」友達から交互に誘われてる感じ。その揺れ揺れ感が、一番やりたかったこと。two friends っていうのは ’90 年代のダンスホールのレーベル名でもあるし。実は ’91 年に「エキゾチカ慕情」というコンピに収録され、当時のクイズ番組にも使われた僕のストーンズのカバー「Satisfaction」で元MUTE BEAT のドラマー今井くんが作ってくれたトラックへの返答の意もアリ。

2014.07.23 Wed

コメンタリー:2. 新しい約束

北村です。これから、アルバム「遠近(おちこち)に」の曲について少しずつ書いていこうと思います。もちろん、アルバムを聴いてから読んでくれた方がうれしいです。解説というより、映画の DVD についているコメンタリートラックのようなものにしたいと思ってます。
まずは2曲目「新しい約束」から。これはいわゆるジャッキーミットゥータイプのロックステディオルガンに真っ向から取り組んでみたいと思って作った曲です。僕に限らず、これは意外と難しいことです。なぜなら、僕らにとってレゲエやロックステディは音楽の一ジャンルかも知れませんが、ロックステディ時代のジャマイカのミュージシャンにとってレゲエはいろいろある音楽の中の一つではなく、むしろ、ポップス、ロック、ソウル、ムードミュージック、ジャズ、等自分達が演奏するすべての音楽を包括するものとして(もし意識したとすれば)レゲエがあったからです。僕らはある曲をレゲエ風にアレンジしますが、彼らにとっては「音楽」を作ることでしかない、そこには絶対的な差があるのです。
まあそれを突き詰めると精神論になってしまうのでもっと引き寄せて言うと、ジャッキーミットゥータイプっていうのはリズム、メロディ、アレンジ、それらに独立した特徴があるわけでなく全体で成り立っていることなので「こうすればジャッキーミットゥーになりますよ」というマニュアルはなく、また僕はそれを TR-808(ヤオヤ)と DX100 と、パストラルサウンドのグランドピアノでやろうとしているのでさらに難しかったです。
でも、これは、1989年にニュージャージーでジャッキー・ミットゥーからシャツにサインをもらった時に「僕はこの人と何かを約束したんだ」と感じたことに対する返答なので、ぜひアルバムの始めの方にこういう曲を置きたかったのです。普段から「Full Up」のようなハネ系でベースが連打するトラックが好きなので、バンドではないのだが人間がザックザックとカッティングする、その強さを常にイメージして、メロディはその中に浮かぶように。ノリに関しては自然にやっているように聞こえるとうれしいですが、実はかなり気を使っています。
ミックス中になぜかベースのことしか考えられないような状態になり(当然ベースはすべての基本なのですがそれ以上に)、ピースミュージックの AMEK の卓 EQ を延々いじりました。

(この「遠近(おちこち)に」コメンタリーのシリーズは当初「Emerson Solo」のコーナーで開始しましたが、他の記事とちょっとテンションが違うかもしれないので、「Column」のコーナーに移しました。)

2014.06.17 Tue

サイトを公開しました。

こんにちは。
エマーソン北村の新しいウエブサイトです。
よろしくお願いします!

今までのサイト「クラブエマーソン」には、膨大なライブ歴が記録されてます。データは順次こちらの新サイトに移行してゆきますが、しばらくは両方のサイトが併存する形になると思います。